2010年8月29日日曜日

プラズマテレビ HITACHI P42-XP05 の検証

前回の予告通り、プラズマテレビを購入した。
hitachiのWooo P42-XP05を100,880円でネットで購入。結論からいうと大満足である。

画質について
画質はとても綺麗で非常に良い。やはり動きがとてもなめらかで、コントラストの高い映像が得られているのがわかる。友人に聞いた話だが、液晶の2倍速、4倍速は確かにきれいだが、中間画像を予測して作っているので、時々計算が破綻することがあり、おかしなことになってしまうらしい。

例えばF1がシケインを通過するときのように、激しく動く方向が変わる場合は、予測が不可能だ。また、画面が切り替わってから少しの間は動きの予測ができず、少し残像感が出ることがある。

この点はプラズマは基本性能でカバーしているため、全く問題はない。

しかし、その他で気になったところもある。画質をおすすめの「スタンダード」にすると、かなり暗い感じがする。特に画面全体が白一色に近くなるとこの傾向が顕著だ。やはり消費電力を落とすため、いろいろ処理をしているのであろうか。

だたし、明るいモードに切り替えると違和感は全くないのだが、まぶしすぎるので「スタンダード」が最もいい感じだ。

全体としては、大成功と言える選択だったと思う。

ちなみに今回の買い物は楽天あたりだとこちら。
HITACHI P42-XP05
コーナーテレビ台 KODO

TVは価格.comだともっと安く、8月29日現在だと約¥97,878円くらいだ。

2010年8月1日日曜日

液晶かプラズマか

当ブログ管理人はやや変わり者を自認しているので、世間が一斉にある方向に向かっているとき、あえて逆の方向を向いてみたりする習性がある。

「地デジ」とか大キャンペーンをやられると、かえって、「なにか違うのでは?」と考えることが多い。そういうわけで、我が家のちょっと広めのリビングには未だにブラウン管テレビが鎮座している。しかし、最近さすがに不具合が目立ってきた。さらに、最近のテレビの安さ。そろそろ買い換えてもいいかな・・・と思わせるには十分に安くなってきている。

そこで大問題が発生する。液晶かプラズマか?という問題だ。数年前であればプラズマの消費電力の多さは圧倒的に不利であった。最近のエコブームも手伝って、プラズマディスプレイは絶滅寸前まで追いやられ、日系メーカーでは現在パナソニックのみがパネル製造メーカーとしてわずかに生き残っている。

しかし、最近状況が大きく変わってきた。低消費電力型プラズマディスプレイの登場である。最近のプラズマは下手な液晶より消費電力が小さくなってきている。
プラズマのおそらく最大の欠点が大きく改善されつつある。ここで液晶とプラズマとを当ブログ独自の観点でまとめてみると、


  • 液晶ディスプレイ
    • 応答性△
    • コントラスト△
    • 消費電力◯
    • 耐久性◯
    • 画面の強度×
    • 構造の単純さ×
  • プラズマディスプレイ
    • 応答性◯
    • コントラスト◯
    • 消費電力◯
    • 耐久性△
    • 画面の強度◯
    • 構造の単純さ◯
こうなると気になるのは耐久性である。個人的には液晶の耐久性が◯と言えるのかどうかはなんともいえないと思っている。なぜなら、液晶は構造が複雑であるので、どこが最初に壊れるのかは専門家でないとなかなかわからないだろう。

そこで例によって特許を調べてみた。まずは液晶ディスプレイから


【特許公開2008-34841】より引用
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)は、一般的に、携帯電話、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、デスクトップモニタ、及びテレビジョンに使用される。LCDは、バックライトを必要とする。フルカラーのLCDには、バックライトは、白色光である。白色光の白色点は、一般的にLCD製造業者により指定され、様々な用途に対して異なる場合がある。白色点は、加熱黒体色温度として特定されている。
一般の白色光バックライトには、蛍光管、又は赤色、緑色、及び青色LEDの組合せのいずれかを使用する。
【0003】
TV及びモニタ用のような中型及び大型バックライトには、各色から成る多数のLEDが使用される。典型的には、単色のいくつかのLEDがプリント回路基板(PCB)上に直列に接続される。一般的に、バックライトには、外部電流ドライバが使用され、各ドライバは、赤色、緑色、又は青色LEDの1つ又はそれよりも多くの列を駆動する。LEDを通る電流量は、輝度を制御する。RGBのLEDの群は、一般的に、単一のPCB上に取り付けられ、大型LCDでは多数のPCBがある場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LCDスクリーン全体にわたって色の均一性を有することが重要である。これは、一般的に、各LEDをその特性に応じて「種分け」し、次に、白色点が厳密に適合した基板だけが単一のバックライトに使用されるように、PCB上に種分けされた赤色、緑色、及び青色LEDを組み合わせることにより達成されてきた。均一な光特性を有する基板を作る工程は高価で多大の時間を必要とする。その上、PCB内部及びPCB間の変動は、完全には抑制されていない。
【0005】
色の均一性に対して更に障害になるものとして、LEDの輝度が時間の経過に伴って変化し、かつ全てのLEDが同じ量だけ変化するとは限らないことがある。従って、初期の色均一性が良いバックライトは、時間の経過に伴い次第に不均一になってくる。別の問題は、直列内のLEDが故障して開回路になると、直列の全LEDは電力の受電を停止することになることである。これは、付加的な不均一性をもたらす。
巷で大流行のLED液晶は相当難しそうな課題を抱えているようである。液晶自体の寿命が長くてもバックライトが長期間安定した性能を発揮し続けるとは限らないようである。こうなると自発光のプラズマは問題は単純である。

【特許公開2010-102836】より引用
本発明は表示デバイスとして知られるプラズマディスプレイパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、双方向情報端末として大画面、壁掛けテレビへの期待が高まっており、そのための表示デバイスとして、液晶表示パネル、フィールドエミッションディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイなどの数多くのものがある。これらの表示デバイスの中でもプラズマディスプレイパネル(以下、PDPとする)は、自発光型で美しい画像表示ができ、大画面化が容易であるなどの理由から、視認性に優れた薄型表示デバイスとして注目されており、高精細化および大画面化に向けた開発が進められている。
【0003】
PDPは表示電極、誘電体層、MgOによる保護層などの構成物を形成した前面板と、電極、隔壁、絶縁体層、蛍光体層などの構成物を形成した背面板とを、内部にR・G・Bそれぞれの微小な放電セル(以下、単にセルとする)を形成するように対向配置されるとともに、周囲を封着部材により封止されている。そして、そのセルにネオン(Ne)およびキセノン(Xe)などを混合してなる放電ガスを例えば66500Pa(約500Torr)程度の圧力で封入している。
【0004】
元来PDPは自発光型であるため各セルは非常に高い視野角を有するが、高精細化・大画面化に伴い全領域で均一なパネル特性が求められるため、材料物性・構造形成プロセスに対して対策が様々に施される。例えば、放電空間並びに蛍光体形状を定義して、同箇所に2回の塗布プロセスを用いてその構造を実現する方法を見出し、視野角の変化に対して蛍光体からの均一な発光を得る方法等が開示されている。
【0005】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られている。
【特許文献1】特開2000-208057号公報
【特許文献2】特開2006-040794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで近年の環境問題への関心の高揚に伴い、構成成分に実質的に鉛を含まない技術が開発されている。PDPの背面板の絶縁体層に関しても、これまで鉛を構成成分に含む材料が用いられてきたが、近年は実質的に鉛を含まない材料に代替する技術が確立されてきている。
【0007】
しかし、鉛を含まない絶縁体層を用いた場合、PDPを点灯させる時間が長引くにつれ放電のために必要な電圧が徐々に高くなり、ついには回路で設定された電圧では点灯できないという状態になるという課題が生じることが明らかになった。この現象はPDPの寿命を決定するものであるため、この課題を解決することは、PDPの寿命を延ばすという意味で極めて重要である。

なるほど、プラズマディスプレイの寿命を決めているのは、鉛フリーの絶縁体層が関係しているらしい。意外なところが寿命を決めているようである。

さて、結論はどうであろうか?当ブログではなんとなくお分かりとは思うがプラズマディスプレイに軍配を上げたい。上記の特許を比較してもどちらが有利とは結論づけられないが、液晶ディスプレイに必ずしも圧倒的な優位性がなさそうである以上、それほど有利ではないはずだ。なにより同一機能で比較した場合の安さは魅力である。この休み中にでも購入して確かめてみたい。もちろん、寿命までは確かめられないが。